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 カーペットの種類

一口に「カーペット」と言っても、製法や使われる繊維はさまざまです。

●タフティング製法

タフテッド

業務用カーペットでもっともポピュラーな製法です。第一素布にパイル糸を差し込み、裏面にラテックスを塗り第二基布を貼り付けます。刺繍カーペットの一種でカットパイル、ループパイルの形状のものがあり、現在最も多く使用されているカーペットです。

●織り製法

緞通(だんつう)

縦糸にパイルを絡ませて結び付け、カットしながら織る、もっとも歴史の古い手織りカーペットです。耐久性、芸術性が特色の高級品で、ペルシャ、中国、トルコ段通等が有名です。

ウィルトン

イギリスで発祥した機械織りカーペット。何層ものパイルを地経糸やよこ糸等と交差させ織る、しっかりとした厚手のカーペットです。弾力性、耐久性に優れており、歩行量の多い場所にてきしています。

アキスミンスター

ウィルトンと同じ製法ですが、カットパイルを用、パイルが引っ張られてもほつれることがありません。色数を豊富に使えるので、デザイン性の高いカーペットを作れます。

●フェルト製法

ニードルパンチ

パイルを使わない不織布カーペット。繊維を膜のように薄く広く伸
ばしたものを重ね合わせ、多数の針で突き刺してフェルト状にし
たものです。耐久性が高く、価格は安価。長尺から必要な大きさ。
形にカットして使える点も便利です。

●平織りカーペット

綿やウールを素材にしたものが、ラグマットとして多く使用されています。
カーペットを部屋全体に敷き詰める場合は、カーペットの下にフェルトというアンダークッション材を張ると遮音、保温効果、が高まります。
 また、床暖房の場合でも専用フェルトがありますので工事店にご相談ください。

 カーペットの素材

●ウール

天然繊維であるウールはホルムアルデヒド等の化学汚染物質を吸着し、再び放出しません。耐久性に優れ、湿度を自然にコントロールします。また、燃えにくく燃え広がりにくいのも特長です。汚れにも強く、汚れても落ちやすいので、掃除もらくちん。冬暖かく、夏は涼しい省エネ効果もあります。しかし虫やカビに侵されやすいので防虫加工が必要です。

●ナイロン

非常に強く軽く弾力性があり、他の繊維と比べると耐久力に優れます。シワになりにくいうえ、薬品やカビ虫害を受けません。廊下や階段・ホールなど歩行量が多い所に適しています。手触りが少し堅めです。

●ポリプロピレン(PP)

ナイロンと同様、強度に優れ、繊維の中でもっとも軽いものです。カビにも抵抗力があります。弾力性に乏しく、手触りが堅めです。

 

●ポリエステル

丈夫で使いやすく、光沢感があり手触りも良いのが特徴です。技能的には最も優れた素材ですが、帯電しやすいので、汚れやすくなるのが欠点といえます。

●アクリル

ふっくらとして柔らかく、弾性や保温性が良いなど、ウールに似た風合いを持っています。カビや虫害に強く、吸水性が少ないので水溶性の汚れはあまりつきません。
毛ばたちしやすく、火・熱に弱めです。

 機能カーペットについて

●防ダニ加工

安全性、耐久性を考慮し加工したカーペットです。忌避効果のものと、増殖抑制効果のものがあります。

●制電性

静電気の発生を防止します。とくに冬に静電気に悩まされている方、OA機器にも安心です。

●防炎機能

燃えにくい加工がしてあるため、炎が燃え上がることがありません。

●抗菌防臭加工

繊維上の菌の増殖を抑制し、防臭効果を高めます。

●消臭加工

消臭繊維をもちいることにより、たばこ、アンモニアなどのいやな臭いを科学的に吸着する働きをもつ製品。

 

●ホルムアルデヒド対応

建材などから発揮され鼻や目を刺激する成分、ホルムアルデヒドを吸着する製品。    
このマークの付いたカーペットはホルムアルデヒドを含まないことはもちろん、室内中のホルムアルデヒドを科学的に吸着する働きがあります。

●防汚機能

繊維表面をフッ素加工し、汚れを付き難く、汚れが取りやすい機能です。

 カーペットの選び方

●赤ちゃんにやさしい

できるだけ細菌やダニは避けてあげたいものです。 抗菌防臭加工をしたSEKマークが付いたものや、ホルムアルデヒド吸着効果のあるものをおすすめします。
BCFナイロンを使った遊び毛の出にくいものも安心です。防汚加工が施されたお掃除しやすいものも良いと思います。(ちなみにウールは水と油をはじく性質が備わっており、天然の防汚繊維といえます。)

※ BCFとは、長繊維かさ高加工系の略。カーペット用に開発されたナイロンのことを指す。遊び毛や毛玉ができにくく耐久性にも優れています。

 

●お年寄りに安心

お年寄りはどうしても足腰が弱り、すり足になりがちです。できるだけ段差をつくらないことが大切でしょう(もし段差ができそうなら、周囲と色の差をつけコントラストを強くすると注意を喚起することができるでしょう)。でも万が一転んでも、カーペットは衝撃吸収性にすぐれているので、転倒時に床面から受ける衝撃をやわらげることができ、木床などに比べるとはるかに安全といえるでしょう。(下にフェルトを敷きこんだフェルトグリッパー工法で最初から敷きこんで段差を無くしてあげるのが一番です。)断熱性の高いカーペットは冷暖房効果も高めますので、冷えに弱いお年寄りにはおすすめです。

●お客様の多いご家庭には

大勢の人が集まって飲食をすると、いろいろなものが落ちたりこぼれたりしてよく汚れてしまいます。最小限に汚れをくいとめるには、やはり、防汚加工の施されたものを選んでおくのが良いと思います。さらに防汚糸を使用したカーペットなら効果は長持ちします。
 多くの人が歩いたりすると、パイルのへたりも気になるので、耐久性のあるものを選びましょう。

 

 

 お手入れMEMO

〜掃除機のかけ方のコツ〜

掃除機の吸い込み口を力いっぱいカーペットに押さえつけてはいませんか?カーペットをこするのは逆効果。毛を起こして、パイルの根元に空気を通すようにして、奥にひそんだホコリを吸い取ります。カーペットには毛並みがありますから、まず始めに毛並み方向に、そして次に毛並みの逆方向に、二度がけするのが理想。時間に余裕のないときは、毛並みの逆方向にのみかけてください。

〜シミ取り方法〜

★水性のシミ

  コーヒー、ジュース、紅茶、緑茶、みそ汁、しょうゆ、ソース、水性インキ など

  1. ティッシュを丸める
  2. 紙をお皿の水にひたし軽くしぼってシミにあて紙にシミを移しとる
  3. 乾いた紙を水のところにあてて、色づいた水を吸い取る(2〜3を何度も繰り返す)
  4. 水で取れなかったら住宅用洗剤を使ってくりかえす
  5. 住宅用洗剤でもだめなら洗濯石鹸、それでとれなかったら中性洗剤を使う
  6. シミがとれたらカーペットがシミ取りでぬれたところに水2〜3滴をたらし、乾いた紙でふき取る。これを2回くり返す。
  7. 自然乾燥

★油性のシミ

  マジック、靴墨、口紅、クレヨン、タール、オイル、ヤニ、チョコレート など

  1. ティッシュを丸める
  2. ベンジンを染み込ませ落ちない程度にしぼりシミに軽くあててシミを移す
  3. 乾いた紙をベンジンにあて、色づいたベンジンを吸い取る(2〜3を繰り返す)
  4. ベンジンで取れなかったら住宅用洗剤を使ってくりかえす
  5. 住宅用洗剤でもだめなら洗濯石鹸を使って繰り返す
  6. 洗濯石鹸でもだめなら中性洗剤を使用する
  7. シミがとれたら作業で湿ったところに水2〜3滴をたらし、すぐ乾いた紙で拭きとる
  8. 自然乾燥

          

 

 
 
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